自動巻や手巻って何?
店頭で機械式時計をご購入いただく時は必ず「機械式の時計を使ったことはありますか?」とお聞きするようにしています。
「はい、使っているから特徴もわかっています」と言う方も「自動巻ってなんですか?」と言う方もいらっしゃいます。
それではあまり詳しくない方に自動巻や手巻について簡単な説明をさせていただきます。
機械式時計はゼンマイと歯車で動いているエコな時計です。電池を使っていませんので電池交換も不要です。
ただし、機械式特有の使い方がありますのでそれをご理解いただく必要があります。
自動巻の場合
1:まずはゼンマイを巻きます。リューズを手で10回ほど回して時計を動かします。(自動巻の時計でも手で巻くことは可能です。時計を振っても動き出しますが、最初は手で巻く方がベターです)
2:安定して動き出したら日付や時間を合わせましょう。
3:あとは付けているだけで腕の動きにあわせてローター(回転錘)がクルクルとまわりゼンマイを巻き上げていきます。
しっかり巻き上がった状態ですと置いておいても30~40時間くらい動くものが多いので次の日は勿論、中1日あけても動いているでしょう。
動いている状態であれば、手で巻かなくてもそのまま着ければOKです。
*土日休みなどで2日間置いておくと止まってしまう時計が多いです。1からの手順で合わせてください。(止まってしまう前に少し手で巻いておくとよいでしょう)
手巻の場合
リューズを手で回してゼンマイを巻き上げる機械式時計です。
ゼンマイが巻き上がるとリューズが回らなくなります、巻き上がりましたら日付や時間を合わせてお使いください。
自動巻機能はありませんので30~40時間くらいで止まってしまいます。毎日使う場合は必ず一日一回巻いて使ってください。
機械式時計の精度について
電池式のクオーツ時計ですと月差±10秒位(一ヶ月に10秒くらいしか狂わない)ものが多いですし、電波時計ですと誤差は10万年に1秒なんていわれています。
しかし、ゼンマイと歯車で動いている機械式時計は平気で?1日に10秒くらいは狂います(笑)。
(私なんかは、ゼンマイと歯車という古典的な組み合わせで24時間のうち10秒前後しか誤差がないという技術はとてもすごいと思いますが・・・)
時計は正確じゃなきゃいけない!と言う方はクオーツや電波時計をお選びください。
しかし、機械式時計特有の滑らかな秒針の動きや、耳に当てるとムーブメント(機械)がチクタク一生懸命動いている音がしたりなど機械式の時計にしか味わえない独特な魅力があります。
「1日に10秒や15秒なんてたいした問題じゃないよ」「狂ってきたらたまに合わせればいいんでしょ」という方に是非お勧めしたいのが機械式時計です。
クオーツって何?
正確には水晶振動子を用いた時計ですが、私たちの周りに一般に出回っている電池式の時計のことをクオーツといいます。
通常2~3年で電池が切れますので電池交換が必要です。
クロノグラフって何?
ストップウォッチ機能のついた時計です。ゼンマイと歯車で動く自動巻クロノグラフと電池で動くクオーツクロノグラフがあります。
GMT機能って何?
通常の針以外に24時間針や目盛が付いていて他の地域の時間(第二時間帯)が表示できる時計です。
ケースの裏蓋がガラス製になっていて、ムーブメント(機械)が見えるようになっているものです。機械式時計に多く採用されています。(スケルトンバックやバックスケルトンともいう)